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放電深度(DoD)と蓄電池の寿命

· 読了時間:約5分 ·

DoDとは何か、浅い放電ほどサイクル数が増える理由、蓄電池が生涯に供給する電力量を解説します。計算ツールで値を試せます。

放電深度とは

放電深度(DoD、depth of discharge)は、1回のサイクルで蓄電池の容量のどれだけを使うかを表します。10 kWhの蓄電池が、再充電の前に8 kWhを供給したなら、放電深度は80%です。

8 kWh1サイクルで取り出した電力量÷10 kWh公称容量=80%放電深度

浅い放電のほうが長持ちする理由

サイクルのたびに蓄電池は消耗し、深いほど消耗が大きくなります。耐えられるサイクル数は放電深度とともに大きく下がり、その落ち込みは鉛蓄電池のほうが急です。

リチウム(LiFePO4)のDoD別サイクル寿命(典型的な説明用の値)

DoD 10%10,000
DoD 30%8,000
DoD 50%6,500
DoD 80%4,000
DoD 100%2,500

鉛蓄電池のDoD別サイクル寿命(典型的な説明用の値)

DoD 10%3,000
DoD 30%1,800
DoD 50%1,000
DoD 80%450
DoD 100%250

自分の蓄電池の寿命を計算する

種類、1サイクルの放電深度、公称容量を選んでください。計算ツールが表を補間して、サイクル数、年数(1日1サイクル)、蓄電池が生涯に供給する総電力量を示します。

操作して学ぶ

放電と寿命

蓄電池の種類と、1サイクルごとの放電深度を選びます。典型的な表に基づき、サイクル数、寿命(年)、寿命全体で供給する電力量を示します。

4,000推定サイクル寿命
111日1サイクルに換算した年数
16,000 kWh理想化した累積電力量(寿命全体)

典型的な説明用の値を補間した結果です。メーカーのデータシートが優先されます。 計算は暦による劣化や容量低下を考慮していません。

サイクルが多い=電力量が多い、とは限らない

浅い放電はサイクル数が増えますが、1回あたりの供給量は少なくなります。大事なのは、寿命全体で供給する総電力量(容量 × DoD × サイクル数)で、寿命中の容量低下を無視した理想化した見積もりです。5 kWhのリチウム蓄電池では次のようになります。

5 kWhのリチウムバンクが供給する総電力量(kWh)

DoD 30%(8,000サイクル)12,000
DoD 50%(6,500サイクル)16,250
DoD 80%(4,000サイクル)16,000
DoD 100%(2,500サイクル)12,500

ここで使う比較用の表では、寿命全体の供給量が最も多いのは50%~80%の範囲です。放電深度を100%まで上げると総電力量が減ります。この例では、30%にとどめても計算上の累積電力量は減ります。実際の選択は、必要な予備量や運用条件にもよります。

容量決めにDoDを使う

  1. 1
    1日の電力量を決める

    家庭が蓄電池から1日5 kWhを必要とするとします。

  2. 2
    設計用のDoDを選ぶ

    リチウムを80%で使うなら、公称容量は5 ÷ 0.8 = 6.25 kWhです。50%なら10 kWhになります。

  3. 3
    寿命を見積もる

    80%なら4,000サイクルです。1日1サイクルで、約11年(1日1サイクルとした算術上の換算で、暦による劣化は考慮していません)、供給量は理想化した見積もりで20,000 kWhになります。

推奨すること

  • インバーターの放電カットオフを、選んだDoDに合わせて設定する
  • DoDごとのサイクル数が載っている、メーカーのデータシートを使う
  • 寿命は温度や電流にも左右されることを覚えておく
  • 自立運転の余裕を残す:バックアップ時間の計算方法を参照する

避けること

  • 頻繁にゼロまで放電する
  • 放電したまま長期間放置する
  • 公称容量だけで蓄電池を比べる
  • 使わない余分な容量を買う

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1日5 kWhを供給するために、放電深度80%で使う6.25 kWhのバンクです。

試してみましょう: DoDを50%に変えて、バンクの公称容量を計算し直しましょう。追加で何kWh分を購入する必要があるかを記入してください。

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