太陽電池モジュールの直列・並列とストリング
Voc・Vmpと温度補正からストリングの枚数を検討。インバーターのMPPT範囲、入力電圧、並列接続の注意点を学びます。
ストリングとは
ストリングは、太陽電池モジュールを直列につないだ一列の回路です。1枚の+端子を次の−端子につなぎます。蓄電池と同じく、直列では電圧を加算し、並列では電流を加算します。インバーターの入力仕様に合わせて枚数を決めます。
モジュールの直列接続
電圧を加算
- 41.5 V
- 41.5 V
- 41.5 V
- ≈ 125 V
- 10枚 × 41.5 V ≈ 415 V
- 電流は1枚と同じ(約13 A)
- インバーターまでの配線本数を抑えられる
ストリングの並列接続
電流を加算
- ストリング1
- 接続箱
- ストリング2
- 2列 × 13 A ≈ 26 A
- 電圧は1ストリングと同じ
- 同じ入力につなぐストリングの仕様をそろえる
確認すべき仕様値
MPPTの動作範囲
インバーターはMPPTで最大電力点を追従します。確認する限界は2つあります。ストリングのVmpは高温時も低温時もMPPT範囲内に収め、Vocは最も寒い日にも最大入力電圧を超えないようにします。MPPT上限と絶対最大電圧は同じ値とは限りません。
低温で電圧が上がる理由
太陽電池の電圧は温度が下がると上がります。変化の割合は仕様書のVoc温度係数で示され、例として−0.25~−0.30 %/°C程度です。Vmpは−0.35~−0.40 %/°C程度と変化が大きくなる場合があります。Vmp係数が記載されていない場合はPmax係数を近似に使えますが、限界付近では必要な最小枚数が変わります。たとえば−0.35から−0.40 %/°Cへの変更で、5枚から6枚になる例があります。できる限りVmp係数を使い、メーカーに確認してください。
ストリングの枚数を計算
枚数は自由に決められません。高温時にMPPT下限へ到達するための最小枚数と、低温時に最大電圧やMPPT上限を超えないための最大枚数があります。お使いの機器の値を入力し、温度条件を変えたときの結果も確認してください。
並列ストリングと影の影響
- 同じ入力のストリングはモジュールの型式と枚数、方位、傾斜をそろえる
- 東向きと西向きなど、条件が異なる屋根面は別々のMPPT入力を使う
- 3ストリング以上の並列では逆流による過電流に特に注意し、許容電流と規定に従ってストリングヒューズを選定する
パネル配置と接続図を描く
下の図は2本のストリングを接続箱でまとめ、インバーターに接続する例です。屋根面、方位、ストリング番号、電圧を追記して使ってください。図の見た目だけで接続可否を判断せず、入力電流、短絡電流、コネクター、保護装置も確認しましょう。
Editor Solarで図を描く
この記事の図を読み込んだEditor Solarです。機器を移動し、ラベルを変更し、部品を接続して、PNG・SVG・PDFで書き出せます。無料で、すべてブラウザー上で動作します。
試してみましょう: 2本を別々のMPPT入力へつなぐ図に変更しましょう。接続箱を外し、各ストリングをインバーターへ直接接続して「MPPT 1」「MPPT 2」と表示してください。
すぐに使えるテンプレート: マイクロインバーターを使う系統連系の構成図